ジャパンラグビートップリーグ2021は、いよいよプレーオフトーナメントへ突入した。
負けたらそこでシーズンが終わる、勝負の80分。
ファーストステージをホワイトカンファレンス8位で終えたNECは、17日、プレーオフトーナメント1回戦でトップチャレンジリーグ1位通過の豊田自動織機シャトルズと対戦した。
後半30分には9点を追いかける展開になったものの、後半33分にトライ&ゴールで2点差まで迫ると、後半40分には10番アレックス・グッド選手のペナルティゴールで逆転に成功。
最後は相手のドロップゴールを狙ったキックをタッチに持ち出し、25-24と勝利を収めた。
2018年12月8日、東芝に勝利して以来のトップリーグでの勝ち星を手にしたNECグリーンロケッツの、試合後記者会見の模様をお伝えする。
TL7節 ヤマハ戦の模様はこちら
NECグリーンロケッツ
浅野良太ヘッドコーチ
今シーズン雨天のゲームが多い我々のチームです。今日も足元が悪い中、会場に足を運んでくださったグリーンロケッツファンの皆様、ありがとうございます。
SNS等を通して応援を続けてくださった皆様、本当にありがとうございます。勝利で応えることができ、本当に嬉しく思います。
今、隣にいる(中嶋)大希がNECプライドを出してくれましたし、絶対に勝たなきゃいけない試合でした。豊田自動織機さんは戦前から良いチーム、タフなチームだと分かっていましたが、実際に戦ってみると本当に良いチームですね。タフでよく鍛えられたチームです。一番苦しめられたのはセットプレー、こだわりを感じました。TLと同等の圧力でした。
そんな中でも選手たちは、ハードワークでNEC PRIDEを体現してくれたと思います。応援してくれているサポーターの皆様に感謝したいと思います。
来週はサントリーサンゴリアスと戦います。FW戦も強いですし、今日我々は反則の数が14個と非常に多いです。ここの改善は必要だと思っています。
中嶋大希キャプテン
1勝もできない中、苦しいシーズンを過ごしてきました。豊田自動織機さんを分析する中で、とてもいいチームだということは分かっていましたが、今シーズン織機さんよりも雨の試合を多く経験してきたことが優位に働いたのではないかと思います。
ここまで応援してくれたファンの皆様とともに、今日の勝利を喜びたいと思います。
相手にはブレイクダウンでプレッシャーを掛けてくる選手、フィジカルが強い選手もいました。そんな中で、我々にはプライドを見せてくれた選手たちがいました。NEC PRIDEを掲げて、苦しい時にどれだけ立ち上がれるか。ミスが続き点差が離れた時でも、誰も下を向かずにみんなが同じ方向を向けていたと思います。
ーーファンの皆様へのメッセージ
昨シーズンから今シーズンに掛け、この一勝は本当に長く、苦しいものでした。正直見失う時もありました。
それでも、ファンの皆様が会場に足を運んだりSNSを通じて継続的に応援してくださったりしたことが、自分たちの力になりました。頑張る理由の一つにもなりました。
トーナメントで一勝できたことで、少しでも恩返しになったと思いますし、チームとしての存在意義も示せたかと思います。これからも応援をお願いしたいです。そして自分たちも、勝利を重ねていきたいと思います。
アレックス・グッド選手
僅差の試合の中、プレッシャーが掛かった中でも、NECグリーンロケッツのためにハードワークできました。ペナルティを取られても我慢強く、プライドを持って戦えたことは素晴らしいことと思います。
豊田自動織機さんにはレベルの高い選手たち、代表クラスの選手たちもいるので、差はそれほど感じていません。近鉄にも勝ったチームです。
ただ今週の試合が雨だと分かっていたので、キックは敢えて出ないように、相手の強みであるセットプレーに持ち込まないように、と気を付けて蹴っていました。また我孫子での練習から、雨を想定した練習をしていましたが、キックチェイスなど細かい所にもこだわってセービングしてくれていました。その結果が今日の結果に繋がったかと思います。
最後のペナルティゴールの場面は、チームメイトからは出来るだけ時間を取るようにと言われていましたが、それよりも自分のテンポで確実に3点を取ることだけに集中しました。3点獲得した後、チーム一丸となって勝ちを奪い取れたと思います。