試合概要
令和5年度 第71回関東高等学校ラグビーフットボール大会 埼玉県予選
【3位決定戦】
埼玉県立深谷高等学校×慶應義塾大学志木高等学校
【日時】
2023年5月7日(日)11:00キックオフ
【場所】
熊谷ラグビー場Aグラウンド
試合結果
前日の蒸し暑さから一転、雨と風とで時折寒さを感じるほどの天候となったこの日、関東大会の出場順位を決める一戦が行われた。
そしてこの順位は、そのまま秋に行われる花園予選のシード順に直結する。
3位は、準決勝で2位と戦う山に。4位は1位と戦う山に入るため、負けられない大事な一戦となった。
口火を切ったのは深谷だった。
12番・飯塚祐真選手がグラウンド中央で縦に抜けると、そのまま走り切る。
前半12分、まずは深谷が5点を先制した。
追加点は、その3分後。
ゴール前で得たペナルティでPGを選択すると、前半15分、深谷が3点を追加する。
プレイスキッカーの飯塚選手がしっかりと沈めた。
8点を先制した深谷は、続く攻撃でも敵陣へと入り込む。
ここを抜けたらトライ、という場面。しかしあと一歩を守り切ったのは、慶應志木だった。
ピンチを救ったのは、慶應志木の主将・佐藤龍吾キャプテンが見舞ったタックル。鋭く入った一撃でノックオンを誘い、チームの窮地を救った。
その一つのタックルで勢いに乗った慶應志木は、敵陣でのラインアウトを手にすると、最大の強みであるモールでぐんと進んだ。最後は14番・加藤旭陽選手がモールサイドを駆け上がり、トライ。
慶應志木が5点を返し、8-5で前半を終える。
後半は一転、ほとんどの時間を支配したのは慶應志木だった。
まずは後半5分。敵陣ゴール前に入り込むと、FWが粘り機を見てモールを作り上げる。一番後ろでボールを持っていたのは、8番・佐藤キャプテン。
ボールを押し込んだ。
8-10、ついに慶應志木が逆転に成功する。
続くチャンスも慶應志木が手にする。
ロングキックから敵陣22mに入り込むと、相手ボールラインアウトをスティール。そこで得ていたノックオンアドバンテージからスクラムを組むと、持ち出した先、ゴール目前でラックを形成した。
再び押し込んだのは、No.8佐藤キャプテン。
8-15、リードを広げる。
ダメ押しは後半21分。
敵陣でのラインアウトから慶應志木が何度目かも分からぬモールを組むと、崩れた先で押し込んだのは、ここでもやはりキャプテンだった。
佐藤龍吾キャプテンが、後半だけでハットトリックとなる3トライ目を決め、勝負を決めた。
試合終了間際には深谷の反撃が実を結ぶ。
1番・新井司選手が押し込みトライを決め、飯塚選手がドロップキックでコンバージョンゴールを成功させれば15点目。
だが、慶應志木が決めた4トライにはわずか7点届かずノーサイド。
15-22、慶應志木が新人戦6位から大きく順位を上げ、関東予選3位で秋の花園予選第3シードを獲得した。
小さくガッツポーズを決めた佐藤キャプテン
慶應志木 竹井章監督
ボールを持って欲しい選手たちにボールを持たせることができたゲーム。
準決勝での敗戦から修正し、慌てずに落ち着いてゲームをコントロールさせることができました。
初めての熊谷ラグビー場Aグラウンドでも、雨の中FWをコントロールしながら落ち着いてゲームメイクをしたSO浅野優心選手
慶應志木 佐藤龍吾キャプテン
自分たちが取り切れず逆に先制され、厳しい展開になった。準決勝ではそこで気持ちが切れてしまったが、今日はもう一度気を引き締めて臨むことができたので、結果がついてきたのだと思う。
目標としていたベスト4入りを達成した後、目標値を3位に定め直した。それを達成できたことが嬉しいですし、秋の花園予選に向けて良いスタートが切れると思う。