後半は慶應14番・佐々木隼選手の独走トライからスタートする。
一方の筑波も、いくつかのテンポの良いアタックを見せる。
ラインアウトモールからオープンサイドに展開しアタックを継続するも、最後は相手陣深くでノックオン。
15番・植村陽彦選手と11番・大畑亮太選手の連携からゲインラインを切った場面もあったが、攻撃は繋がり切らず。
なかなか、トライまで結びつかない。
今日の筑波大学のテーマは、新しいアタックにチャレンジすること。
「アタックでチャレンジしようというマインドが全員にあった。しかし初戦の難しさもあり、全体的にミスが多くなったことで消極的になっていったように感じる。アタックでもやりたいプレーが出来なかった」と1番・木原優作キャプテンは振り返る。
後半18分、FW戦から押し込んだのは慶應6番・今野キャプテン。慶應がこの日最大となる、17点のリードを奪った。
万事休すかと思われた筑波。
しかし、ラストクオーターで猛追を見せた。
スタートは21分。後半から投入されたフレッシュレッグたちが体を「バチバチ」当てチームスローガンを体現すると、ターンオーバー。そのまま大外に回り込んでいた7番・楢本鼓太朗選手が左サイドで大きくゲインし、内側でサポートに入った10番・濱島海選手が飛び込んでトライ。
コンバージョンゴールも成功し、21-31と10点差に迫る。
後半28分には筑波が1年生ハーフ団に入れ替わると、試合のテンポも幾分変化が生まれる。
SO楢本幹志朗選手の大学デビュー戦ファーストタッチは、裏へ蹴り込むグラバーキック。「ブレイクダウン周りの接点に圧力がかかっていた。ボールを散らして、DFの圧力を分散させようと思っていた」と冷静に試合を組み立てた。
ペナルティーから一気にトライを取り切ったのは筑波22番・大場宏祐選手。
28-31、3点差に追いついた。
後半36分、ハーフウェー付近でペナルティーを獲得した筑波は、ペナルティゴールを選択する。
筑波・木原キャプテンは「今年の目標は日本一。勝ちにこだわる姿勢を持って臨んだ。まずは同点、そして逆転を狙いPGを選択した」と理由を話す。
10番・濱島選手が落ち着いて沈めると、31-31、同点に追いついた。
慶應17番・松岡勇樹選手の「慶應、規律!」「守るぞここ!」の声が響けば、対する筑波からも「ここから!」「自分のやること!」と声が飛ぶ。
最後の5分、シーズン初戦での勝利を目指し、ノーサイドの瞬間まで互いに走り続けた。
慶應がラインアウトモールから攻めるが、筑波がパイルアップで守り切る。
続いて筑波がグラウンド広く攻撃を仕掛けるが、慶應23番・渡邉匠選手がボールキャリアをタッチに押し出すタックルを見舞い、試合終了。
31-31、同点でシーズン初戦を終えた。
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