Aブロック 決勝戦
決勝戦:東海大相模 14-36 流通経済大柏
第58回大会以来12年ぶりのAブロック優勝を決めた流通経済大柏。
試合後、相亮太監督は選手たちに語り掛けた。「監督として7回目の関東大会。6回Aブロックに来ているけど、そのうち4回決勝に進み、優勝は初めて。だから、僕の中ではメモリアルな学年になった。」
今年のスローガンは『必至』。これまでに積み重ねてきたことが現れる、という意味である。
優勝が『必至』となった要因を中川功己キャプテンに問うと、「今までの悔しかった想い」と答えた。
「これまでたくさん走ってきたし、きつい練習もチームで乗り越えてきました。今までの悔しかった想いが、必至として優勝に繋がったな、と。今までやってきたことは間違ってなかったな、と思います。」
昨年の関東大会では桐蔭学園を破って決勝戦まで進んだが、國學院栃木に敗れ準優勝に終わった。「本当に悔しい思いをしてこの1年間やってきた。この決勝で東海大相模を相手に勝つことが出来て、本当に嬉しいです。」
相監督も同様に話す。
「去年の関東大会での負けがあって、花園で國栃に敗れての今年。選抜大会は志半ばで辞退することになり、そのため関東大会に切り替えて準備してきました。『この関東大会は、全国で勝ち切るためのポイントになるよ』って。全国に関東ナンバーワンとして出場することが自分たちを高める上でのポイントになる、と話をしていたので、勝てて良かったです。」
(写真は1回戦より)
前半は、自分たちのプラン通りに出来た試合展開だった。しかし後半は勢いを欠いた時間帯もあり、中川キャプテン自身も「修正点は多かった」と認識する。だがこれ実は、戦術通り。
「昨日は後半にインパクトプレーヤーを残していました。流れが相手に行きかけた所で後半もう一度しっかりと自分たちのラグビーで勝負が掛けられるように、と隠し玉を用意しておいたんです。
ですが今日は逆に前半勝負だと思ったので、前半にそういうメンバーを集約して。後半はゲームキャリアの少ない選手が、ゲーム中に勝ち切る経験をすることで成長出来るかなとチャレンジゲームという形にしました。」とは相監督。
チームとして成長する上で、勝ち切ること。そして選手層の向上を狙うこと。この2点においても采配光る2日間だった。
「先駆者として、未来に遺る遺産を作る学年として、掲げたミッションをしっかりと今年は残してくれていると思います。」
(写真は1回戦より)
大会中、相監督が繰り返し話したのは、桐蔭学園への想い。
「去年ここで勝ち切れずに國學院栃木が優勝して、栃木が関東代表として夏、関西・九州のチームと渡り合い高めていった。それが昨年度の花園準優勝という結果に表れたと思っています。
それを桐蔭学園は、長年ずーっと守り続けていたわけですよね。最初から強かったわけでもないですし、十数年苦しいプレッシャーの中勝ち続けてきたからこそ、今の桐蔭学園があります。
この場(Aブロック)に桐蔭がいないんだったら、これまで育ててもらった俺たちが『桐蔭が出て来られないんだったら俺たちが勝たなきゃダメじゃないか』という所でしっかりと結果を出せたことは良かったのかな、と思います。」
相監督にとって、桐蔭学園の藤原秀之監督は大東一高の先輩でもある。
「花園でいつか、藤原先生とベスト4や決勝、この辺りで戦いたいという想いを僕はずっと持っています。選手ももちろんそうですけどね。そこを越えてこそ、という想いは強いです。」
関東1位として、来たる花園でのシード権を確実なものとした。
キャプテンが選ぶ大会MVPは、13番の飯岡建人選手。バックスリーダーの1人であり、プレイスキッカーを担った選手を選出した。「彼が大外で抜いてくれることによって、自分たちFWも活かされていた。PGやコンバージョンゴールの精度も高く、助かっていました。建人を中心としたバックスのお陰で優勝出来たと思っています。」
Aブロック 試合記録
決勝戦:東海大相模 14-36 流通経済大柏
- 試合詳細
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前半 後半 得点 前半 後半 1 1 T 4 2 1 1 G 2 1 0 0 PT 0 0 0 0 PG 0 0 0 0 DG 0 0 7 7 小計 24 12 14 合計 36 ■前半(キックオフ:流通経済大柏)
5分:流通経済大柏 T ⑤ 、G× ⑬
13分:流通経済大柏 T ⑥ 、G ⑬
20分:流通経済大柏 T ③、G× ⑬
23分:流通経済大柏 T ⑨、G ⑬
26分: 東海大相模 T ⑭ 、G ⑩
■後半(キックオフ:東海大相模)
4分:流通経済大柏 T ⑥ 、G ⑬
12分:流通経済大柏 T ⑮、G× ⑬
15分:東海大相模 T ⑤ 、G ⑩
3位決勝戦:國學院久我山 7-21 國學院栃木
- 試合詳細
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前半 後半 得点 前半 後半 0 1 T 1 2 0 1 G 1 2 0 0 PT 0 0 0 0 PG 0 0 0 0 DG 0 0 0 7 小計 7 14 7 合計 21 ■前半(キックオフ:國學院栃木)
19分:國學院栃木T ⑬ 、G ⑩
■後半(キックオフ:國學院久我山)
8分:國學院栃木T ⑮ 、G ⑩
13分:國學院栃木T ②、G ⑩
16分:國學院久我山T ⑪、G ⑨
1位・流通経済大学付属柏高等学校(千葉)
- 試合メンバー
- 1 菊池 優詩 ( 3 )
2 土井 雄斗 ( 3 )
3 山口 匠 ( 3 )
4 小澤 栄吾 ( 3 )
5 吉村 雄羽 ( 3 )
⑥ 中川 功己 ( 3 )
7 豊田 晃清 ( 3 )
8 小澤 天 ( 3 )
9 野口 峻 ( 3 )
10 大野 遼太郎 ( 3 )
11 加藤 アディナン ( 3 )
12 阿部 煌生 ( 2 )
13 飯岡 建人 ( 3 )
14 吉田 将太 ( 3 )
15 小野塚 勇太 ( 3 )
16 星 心之助 ( 3 )
17 内山 龍 ( 3 )
18 土方 倖矢 ( 2 )
19 三宅 紀仁 ( 3 )
20 山下 裕太郎 ( 3 )
21 不破 銀 ( 3 )
22 小栁 昊大 ( 2 )
23 永野 匠翔 ( 3 )
24 齋藤 智明 ( 3 )
25 丸岡 大地斗 ( 2 )
入替
前 22 分 ⑭ → ㉔
後 3 分 ④ → ⑳
後 5 分 ⑨ → ㉕
後 11 分 ⑩ → ㉓
後 15 分 ① → ⑱
後 15 分 ② → ⑰
後 15 分 ⑦ → ㉑
後 20 分 ⑱ → ⑯
2位・東海大付属相模高等学校(神奈川)
- 試合メンバー
- 1 野崎 敬一朗 ( 2 )
2 野崎 太一朗 ( 3 )
3 田中 惇平 ( 3 )
4 足立 大樹 ( 3 )
⑤ 上村 太陽 ( 3 )
6 高橋 尚大 ( 3 )
7 金井 悠隼 ( 3 )
8 佐野 睦海 ( 3 )
9 野島 大翔 ( 3 )
10 野口 柊 ( 3 )
11 石山 航大 ( 3 )
12 石田 瑛也 ( 3 )
13 志村 悠成 ( 2 )
14 恩田 暖 ( 1 )
15 宮本 寛隆 ( 3 )
16 波江野 瑞葵 ( 3 )
17 中野 泰志 ( 2 )
18 古谷 開 ( 3 )
19 永田 拳 ( 2 )
20 齋藤 善 ( 1 )
21 藤久保 陸 ( 1 )
22 石川 裕大 ( 3 )
23 工藤 寛治 ( 2 )
24 戸簾 樹人 ( 3 )
25 野口 涼 ( 3 )
入替
前 22 分 ① → ⑯
後 0 分 ⑧ → ㉑
後 5 分 ⑨ → ㉒
後 5 分 ⑫ → ㉕
後 15 分 ④ → ⑲
後 16 分 ② → ⑰
後 20 分 ⑥ → ⑳
後 20 分 ③ → ⑱
3位・國學院大學栃木高等学校(栃木)
- 試合メンバー
- 1 木村 陽太 ( 3 )
2 尾池 政人 ( 3 )
3 佐藤 蒼 ( 3 )
4 岡部 義大 ( 3 )
5 大谷 亜蓮 ( 3 )
6 櫻井 瑛太 ( 3 )
7 家登 正旺 ( 3 )
8 北村 優 ( 3 )
9 島﨑 聖弥 ( 3 )
⑩ 伊藤 龍之介 ( 3 )
11 狩野 綴 ( 2 )
12 比嘉 亮多 ( 3 )
13 山田 壮 ( 3 )
14 西本 壮 ( 2 )
15 福田 正武 ( 2 )
16 岩﨑 煌生 ( 2 )
17 山本 龍河 ( 3 )
18 山本 一輝 ( 2 )
19 小坂 龍平 ( 2 )
20 長谷川 心弘 ( 2 )
21 小倉 光希矢 ( 2 )
22 金留 大和 ( 3 )
23 青木 梨駒 ( 3 )
24 林 琉星 ( 3 )
25 大友 佳介 ( 2 )
入替
後 11 分 ⑦ → ㉒
後 14 分 ⑥ → ⑳
後 22 分 ⑨ → ㉑
後 22 分 ② → ⑰
後 22 分 ⑮ → ㉔
後 22 分 ⑫ → ㉓
後 22 分 ① → ⑯
4位・國學院大學久我山高等学校(東京)
- 試合メンバー
- 1 道浦 康介 ( 2 )
2 森田 周佑 ( 3 )
3 小田島 采輝 ( 2 )
4 村上 航太 ( 3 )
5 磯部 俊太朗 ( 3 )
6 国谷 赳斗 ( 3 )
7 小田部 晃太 ( 2 )
8 岡安 航生 ( 2 )
9 清野 大凱 ( 2 )
⑩ 袖山 遼平 ( 3 )
11 田中 陸 ( 3 )
12 長谷川 裕太 ( 2 )
13 下坂 陸 ( 3 )
14 中野 竜之介 ( 2 )
15 阿部 太一 ( 3 )
16 大西 力 ( 2 )
17 多田 正吾 ( 2 )
18 三井 凌 ( 3 )
19 吉川 竜月 ( 2 )
20 萩原 唯斗 ( 3 )
21 渡邉 洸 ( 2 )
22 岡田 太志 ( 2 )
23 熊木 勇太 ( 3 )
24 竹末 海修 ( 2 )
25 鈴木 颯 ( 2 )
入替
前 11 分 ⑧ → ㉕
後 5 分 ③ → ⑱
後 14 分 ㉕ → ⑲
後 14 分 ⑥ → ⑳
後 21 分 ⑨ → ㉑
後 21 分 ② → ⑯